「でっ、でも、凝ったものとか、全然出来ないよ? 本当に普通の感じのしか作れないし……」 「ううん。大丈夫だよ。いつも五十嵐さんが作ってるのでいいから。……あっ、お金は一日ずつ、先払いってことで。明日の分、今渡しちゃうね」 彼は目を輝かせて封筒を取り出し、「はい!」と渡してきた。ここまで喜ばれて嬉しいと同時に、あまりの嬉しそうな様子に戸惑ってしまう。おずおずと封筒を受け取ると、彼は封筒を指で示した。