彼は嬉しそうに微笑んでいる。佐々木さんとは、特別な関係なのだろうか。だとしたら私は余計この場にいてはいけないのでは……?
「今のうちに食べちゃおうかな。このマフィン、すごく美味しそうに出来てるし」
日野くんはそのまま袋を開けマフィンを取り出した。じっと見つめた後一口頬張って
頷きながらささやかに笑う。その表情にこの間とは違った違和感を感じた。なんか、きゅっと喉が詰まったような、胸のあたりが苦しいような。ぼーっとしているといつの間にか二人はいなくなっていて、私は急いで階段を駆け下りていった。
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