「さっき粉まみれになってたよね、お疲れ様」 「ありがとう、でも本当に良かった……火事にならなくて……」 芽依菜ちゃんは弱々しく笑う。本当に、大変だったと思う。真木くんのほうを見ると、彼も疲れたようで机に頭を伏せていた。私は彼女の分のマフィンを手に取り、芽依菜ちゃんに差し出す。 「このマフィン食べて疲れ取って。甘いものは疲れにいいっていうから」 「ありがとう……! 大事に食べるね。……はぁいい匂い……!」