オーブンの中のマフィンは芽依菜ちゃんの分もある。一人だけ食べるものを作るのと、誰かが食べるのはやっぱり責任が違うし。綺麗に焼けて嬉しい。このまま綺麗に焼けるといいな。

 椅子に座って完全に焼き上がるのを待っていると、オーブンからマフィンの焼き上がりを知らせる電子音が鳴った。

 早速取り出し、机の上にある金網に並べて冷ます。生地はふっくらと膨らみ濃い煉瓦色に焼け、チョコレートは角の方がとろけまた固まってきていた。

 私と芽依菜ちゃんが実習中に食べる用で一つずつ取って、後はラッピングだ。用意されていたビニールに一つずつマフィンを詰めていく。