オーブンに型を入れた。焼き上がりの時間まで片付けだ。ふいに芽依菜ちゃんの方を見ると、真木くんの手が粉まみれになっていて彼女は一生懸命それを拭いてあげていた。
多分芽依菜ちゃんが居なかったら、真木くんは全身粉まみれになってたんだろう。
「ねえ日野くん、日野くんて一人暮らししてるんだよね! 普段料理とかするの?」
溌溂とした声が聞こえてきて、反射的に視線が向いてしまう。そこには両手に花、な如く女の子に囲まれ困ったようにしながら卵をとく日野くんの姿があった。
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