「テレビ見てて、瑞香ちゃんに教えないとって思ってたんだ。料理好きだって言ってたよね?」
「うん! ありがとう、芽依菜ちゃん!」
「どういたしまして。えっとね、限定のスキレット? 小さいフライパンが、オープン記念で売られるらしいんだけど……、あれって何に使うの?」
「あれはね、焼いた後そのまま器として使えるんだよ」
「そうなんだ! お店で出てくるやつみたいだね!」
話をしている間に食堂に到着した。扉の前では食券の機械が並び生徒たちが列を成している。今日の日替わりランチのメニューは中華料理らしい。春巻きが美味しそうだなぁと目移りしながら中に入ると芽依菜ちゃんは足を止めた。