日野くんの夕食作りを請け負った次の日の朝、私は早速台所に立っていた。明日の日野くんの夕食はキーマカレーで、目の前には黄金色に透けたコンソメスープが入った小鍋がある。 これは固形のコンソメを溶かして、さらに生姜で味を調えたものだ。これを製氷機で凍らせたものをフリーザーバックに入れてストックしているから、チンしてそのまま飲めたりもするし、下味をつけるにはぴったりだ。ひき肉を入れて、私はコンロの火をつけた。