「それって、仕事が忙しいから……? 体調が良くなくて食べられない、とか……?」

「違う」

 日野くんが明確に否定するけれど、その次の言葉は中々紡がれない。沈黙が訪れしばらく黙って待っていると、彼はやがて震えるような声色で口を開いた。

「……俺が夕飯、宅配サービスを使ってるって話……したよね?」

「うん」

「……その店の人が、俺の部屋、撮ってた」