そして今日も何とかしたいという気持ちで作ったお弁当を持ち、いつもの空き教室に向かっているけれど何となく不安だ。

 廊下の窓の外も暗くどんよりしていて、心配な気持ちをより一層強くしてくる。今日はお昼が終わったら体育があるけど、この調子じゃ雨が降って屋内になりそうだ。

「五十嵐っ」

 ぼーっと窓を眺めながら歩いていると、後ろから声がかかった。振り返るとそこにいたのはスポーツ刈りをした男子生徒で、確か同じクラスのバスケ部で――この間ぶつかってしまった……名前は河内くん、だったはず。

「どうしたの?」