「うん、日野くんも気をつけて……」 日野くんは紙袋を持ち直して私に背を向け去っていく。あんまり不躾に見ているのもよくないと、私も彼に背を向けた。 これから、栄養があって、美味しくて、日野くんの心が安らぐようなお弁当が作りたい。 私は手始めに明日の献立を考えながら、家に向かって歩き出したのだった。