日野くんはぎゅっと眉間にしわを寄せながら私を見た。確かに彼はクラスでも人気だし、ほかのクラスの人たちが見に来ることもよくある。大変な思いをしてきたんだろう。私にお弁当作りを頼むくらいだし、自分が関係ないところで人同士が揉める、なんてこともあったかもしれない。
「うん。分かった」
「ならいいけど……。今日はありがとうね。一緒に買い物付き合ってくれて」
「こちらこそペンケースありがとう。大切に使うね」
「ん……次は月曜日かな。気を付けて帰ってね」
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