「似合うなあって思ったんだ。よければ貰ってよ」 「ありがとう、日野く――」 お礼を言いかけると同時に、彼は突然はっとした表情を見せた。そして「ああ……」と申し訳なさそうに顔を歪める。 「……ごめん。元々使ってる奴……あるよね?」 「ううん、実は今日ペンケース壊しちゃってて。っていうか壊れてなくても大切にするよ……でも、いいの? 私が貰っちゃって」 「五十嵐さんに似合うと思って買ったから、五十嵐さんが使ってよ。……出来れば沢山使ってくれると嬉しい」