「似合うなあって思ったんだ。よければ貰ってよ」
「ありがとう、日野く――」
お礼を言いかけると同時に、彼は突然はっとした表情を見せた。そして「ああ……」と申し訳なさそうに顔を歪める。
「……ごめん。元々使ってる奴……あるよね?」
「ううん、実は今日ペンケース壊しちゃってて。っていうか壊れてなくても大切にするよ……でも、いいの? 私が貰っちゃって」
「五十嵐さんに似合うと思って買ったから、五十嵐さんが使ってよ。……出来れば沢山使ってくれると嬉しい」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…