そして今日も先生の勢いは止まらない。
「ドッヂボールが嫌いな子もいると思うけど、僕が絶対好きにさせます!」
と朝から豪語していた。
そういえば今までも休み時間にクラス全員でドッヂボールをしているところを何回も見掛けた。そんなに楽しいのならやってみたいと思った。
今日は個人面談があった。学校の決まりでもなんでもない、ただ先生がやりたいからという理由でだった。次々と面談は進み私の番になっていた。
隣の空き教室へ移動する。
「えーと、華花さんは凄く勉強も運動も出来ると前の先生から聞いています。リーダーをやってみたいという思いはありますか?」
名簿などが挟まっているファイルをめくりながら言った。
勉強も運動も出来るという文章を聞くのは何回目か分からない。でも、言われた時の高揚感は忘れられない。
「無いです。」
「そうですか。今までは学級委員も班長もやっているようですけどどうしてですか?」
そこまで聞くか、と思った。答えたくない事だって誰にでもあるのに。正直やってもいいとは思ったが、曖昧な気持ちでいた。それにやるならしっかりやりたいというのが、俗に言う優等生の私のモットーだった。
今年からバレエが忙しくなり、それにしか集中出来ないかもしれない。
それをそのまま伝える。
「分かりました。じゃあまたやりたくなったらいつでも言ってください。応援してますよ。」
笑顔で先生はそう言った。
それで面談は終わったが自分の中で少し、樋口先生への印象が変わったような気がした。
「ドッヂボールが嫌いな子もいると思うけど、僕が絶対好きにさせます!」
と朝から豪語していた。
そういえば今までも休み時間にクラス全員でドッヂボールをしているところを何回も見掛けた。そんなに楽しいのならやってみたいと思った。
今日は個人面談があった。学校の決まりでもなんでもない、ただ先生がやりたいからという理由でだった。次々と面談は進み私の番になっていた。
隣の空き教室へ移動する。
「えーと、華花さんは凄く勉強も運動も出来ると前の先生から聞いています。リーダーをやってみたいという思いはありますか?」
名簿などが挟まっているファイルをめくりながら言った。
勉強も運動も出来るという文章を聞くのは何回目か分からない。でも、言われた時の高揚感は忘れられない。
「無いです。」
「そうですか。今までは学級委員も班長もやっているようですけどどうしてですか?」
そこまで聞くか、と思った。答えたくない事だって誰にでもあるのに。正直やってもいいとは思ったが、曖昧な気持ちでいた。それにやるならしっかりやりたいというのが、俗に言う優等生の私のモットーだった。
今年からバレエが忙しくなり、それにしか集中出来ないかもしれない。
それをそのまま伝える。
「分かりました。じゃあまたやりたくなったらいつでも言ってください。応援してますよ。」
笑顔で先生はそう言った。
それで面談は終わったが自分の中で少し、樋口先生への印象が変わったような気がした。



