怖いのは私だけではない。結ちゃんも一緒らしい。さっきからずっと、夢の腕に自分の腕を巻き付けて離さない。
人生初の肝試し。どんな仕掛けがあるんだろう。いざ始まると少し楽しみでもあった。
「ぎゃあーーーーー!」
自分の声だ…。だっていきなりあるんだもん。怖いのが…。階段に貼られているのは、ゾンビの写真で顔が血だらけのゾンビの顔がアップで貼られていた。いや、怖いだろ、これは。
「も、もう無理」
そういったのは私…ではなくて隣の結ちゃんだ。必死に夢が慰めているが、一回出てきてしまった涙は止めようがなかった。あぁ、私の悲鳴で泣かせちゃったかな。だとしたらめちゃくちゃ申し訳ない。女子ならキャーーーっていうべきだろうけど、残念ながらそんなかわいい声を全員が持っているわけがない。しかもこんな状況で声を変えて悲鳴上げられるもんか!って私は誰に言ってるんだろう。
もう教室に辿り着く前に何枚もそのようなゾンビの写真が貼ってあってほんとに怖かった。それだけでもう疲れてしまった。
暫く歩く。無言の状態が続き怖さは増していく。
「…わっ!」
「うわっ!」
「ぎゃあーーーーー!」
「きゃーーーーーー!」
どうやら和都が驚かしたらしい。ほら、やっぱりこういうのが平気な人は容赦なく脅かしてくる。ほんとにやめてほしい。
「まじ辞めろって、和都。」
貫太も怖かったらしい。言ってくれて助かった。
また沈黙状態が続く。その沈黙に耐え切れなくなったのはやっぱり和都だった。
「ねぇねぇ、なんか電話なってね?」
貫太が言った。言われてみれば確かに小さく電話の着信音が聞こえる。
「ね。確かに」
皆もそう言った。うわ~、流石樋口先生。かなりの本気モードだ。
この肝試しには先程、先生が言ったルール以外にもう一つミッションがある。それは家庭科室と、四年生の教室のホワイトボードにここへ来た印としてグループ名を書くというものだ。つまり、絶対に中に入らなければいけないということが、これで示されている。
「和都、行ってくれる?」
「いいよ、俺こういうの平気だし」
このグループに和都がいてくれたことに感謝した。じゃなければどうなっていた事か。
まずは四年生教室だ。
「待って、中に誰かいるくね?」
また和都がそんなことを言い出した。そういうこと言うから余計怖いんじゃないか。
「ほら、やっぱりいる!」
和都が勢いよく教室のドアを開けると、貞子の格好をした人…先生がいた。おそらく四年生担任の男性教師だ。百均で買ったであろう白いエプロンのような巻物のような服と、本当の髪だったら相当髪質が悪い安物のカツラを付けた先生がいた。
「うわぁぁぁぁぁぁ!」
私達は一目散に外へ飛び出した。中身が先生だとわかっていてもめちゃくちゃ怖い。
「もう、和都早く書いてきてお願いだから!」
「分かった!」
案の定結ちゃんは号泣だ。無理もないなと、そのとき思った。
先程の四年生のには、協力してくれたのでグループ全員でお礼を言っておいた。
次は家庭科室だ。このような恐怖がまた現ると思うとゾッとする。やっぱり肝試しが好きな人の思考が理解できない。
また場所が夜の学校だから余計に雰囲気が怖いのだと思う。よくある心霊の典型的スポットだ。
そうこうしているうちに、家庭科室前に到着。また和都がドアを開けようとしたその時、
ドンドンドンドンドン!
やっぱり先生いたか。ドアを思いっきり叩かれて、またもやダッシュ。中の先生は誰か分からなかったがとにかく怖かった。
無事に回りきって(どこが無事なのか。結ちゃんはぼろ泣きだぞ)体育館へ帰る。その時和都に言われた言葉は少し恥ずかしかった。
「華花って、意外とビビりなんだね。」
人生初の肝試し。どんな仕掛けがあるんだろう。いざ始まると少し楽しみでもあった。
「ぎゃあーーーーー!」
自分の声だ…。だっていきなりあるんだもん。怖いのが…。階段に貼られているのは、ゾンビの写真で顔が血だらけのゾンビの顔がアップで貼られていた。いや、怖いだろ、これは。
「も、もう無理」
そういったのは私…ではなくて隣の結ちゃんだ。必死に夢が慰めているが、一回出てきてしまった涙は止めようがなかった。あぁ、私の悲鳴で泣かせちゃったかな。だとしたらめちゃくちゃ申し訳ない。女子ならキャーーーっていうべきだろうけど、残念ながらそんなかわいい声を全員が持っているわけがない。しかもこんな状況で声を変えて悲鳴上げられるもんか!って私は誰に言ってるんだろう。
もう教室に辿り着く前に何枚もそのようなゾンビの写真が貼ってあってほんとに怖かった。それだけでもう疲れてしまった。
暫く歩く。無言の状態が続き怖さは増していく。
「…わっ!」
「うわっ!」
「ぎゃあーーーーー!」
「きゃーーーーーー!」
どうやら和都が驚かしたらしい。ほら、やっぱりこういうのが平気な人は容赦なく脅かしてくる。ほんとにやめてほしい。
「まじ辞めろって、和都。」
貫太も怖かったらしい。言ってくれて助かった。
また沈黙状態が続く。その沈黙に耐え切れなくなったのはやっぱり和都だった。
「ねぇねぇ、なんか電話なってね?」
貫太が言った。言われてみれば確かに小さく電話の着信音が聞こえる。
「ね。確かに」
皆もそう言った。うわ~、流石樋口先生。かなりの本気モードだ。
この肝試しには先程、先生が言ったルール以外にもう一つミッションがある。それは家庭科室と、四年生の教室のホワイトボードにここへ来た印としてグループ名を書くというものだ。つまり、絶対に中に入らなければいけないということが、これで示されている。
「和都、行ってくれる?」
「いいよ、俺こういうの平気だし」
このグループに和都がいてくれたことに感謝した。じゃなければどうなっていた事か。
まずは四年生教室だ。
「待って、中に誰かいるくね?」
また和都がそんなことを言い出した。そういうこと言うから余計怖いんじゃないか。
「ほら、やっぱりいる!」
和都が勢いよく教室のドアを開けると、貞子の格好をした人…先生がいた。おそらく四年生担任の男性教師だ。百均で買ったであろう白いエプロンのような巻物のような服と、本当の髪だったら相当髪質が悪い安物のカツラを付けた先生がいた。
「うわぁぁぁぁぁぁ!」
私達は一目散に外へ飛び出した。中身が先生だとわかっていてもめちゃくちゃ怖い。
「もう、和都早く書いてきてお願いだから!」
「分かった!」
案の定結ちゃんは号泣だ。無理もないなと、そのとき思った。
先程の四年生のには、協力してくれたのでグループ全員でお礼を言っておいた。
次は家庭科室だ。このような恐怖がまた現ると思うとゾッとする。やっぱり肝試しが好きな人の思考が理解できない。
また場所が夜の学校だから余計に雰囲気が怖いのだと思う。よくある心霊の典型的スポットだ。
そうこうしているうちに、家庭科室前に到着。また和都がドアを開けようとしたその時、
ドンドンドンドンドン!
やっぱり先生いたか。ドアを思いっきり叩かれて、またもやダッシュ。中の先生は誰か分からなかったがとにかく怖かった。
無事に回りきって(どこが無事なのか。結ちゃんはぼろ泣きだぞ)体育館へ帰る。その時和都に言われた言葉は少し恥ずかしかった。
「華花って、意外とビビりなんだね。」



