2回目の出会えた奇跡というものは

悩み初めて五日ほど。ついに決定しなければいけない日が来てしまった。
先生が順番に希望用紙を配って行く。 
それと同時に、鉛筆を走らせる音が静寂に包まれた教室に響く。私もそれに倣うように鉛筆を走らせる。でもその手は名前を書いただけで止まってしまった。
そんな時この間言っていた先生の言葉を思い出した。
迷っている人は迷っているってそのまま書いて提出してもいいですよ。といっていたことを。
取り敢えずまだ、迷っていると書いておこう。
そう思って解答欄の下側にそう書いた。
暫く時間がたって、先生が見回っており、私の席に来る。そりゃあ自分が推薦したのだからどう書いたのかは気になるだろう。私の答えを見て、少し笑った。
なぜ笑うのかが謎だったけれど。
「華花さんにはなってほしいけどな。初めは皆自信なんてないから前向きに考えて欲しいな。」
「はぁ」
そういわれても…
「絶対に華花さんならやってくれるって信じてるよ。」
そ、そんなことを言われたらもう、断る事なんてできなかった。