2回目の出会えた奇跡というものは

「ただいまぁ。」
誰も帰ってきていない家に向かって一人呟いて机の上に宿題を置く。
小説の続き書こうかな。
いや、まずおやつだ。そう思い冷凍庫を開ける。ラスト一個のバニラアイスを手に取る。
んー。どうしよ。
このバニラアイスは残り一つ。ここは頂きたいところだが、あと少しで帰ってくる弟の気持ちを考えると、ここは姉として残しておくべきだろうか。
でも、先に来たなら食べていいじゃないか。
うん。食べていい。機嫌を損ねたらまた新しいのを買ってこればいい。
んー、でもな。どうしよう。
アイスと睨み合っこして、冷凍庫と自分とで葛藤を一分ほど続ける。

そして最終的には、五つあるチョコレートのアイスを手に取ったのだった。