2回目の出会えた奇跡というものは

「あー。自学何やろう」
今、私は机の上に広がった白紙のノートを睨みつけていた。ネタが見つからないのだ。
なのに時間だけは刻々と過ぎていく。
もうこう悩むこと十分だ。そろそろやらないとまずい。
何か思いつかないものかと辺りを見渡す。
「あ…」
これだ。視線の先にあるのはお気に入りの小説達だった。
ひょっとして簡単な小説なら書けるんじゃ…
もう時間は無い。これにしよう。
そう決めた私は、ちょっとした物語を作成することにしたのだ。
「えーと、書き出しは…」
見本にする為に、本棚から一冊の本を取り出す。
私はいわゆる感動系の青春小説が好きで近くの本屋で買い占めた為、もう少しで二百冊になりそうだった。
その中で何となく開いた初めのページは会話文から始まっていた。
これを真似させて頂こう。