「あのぉ、すみません。駅にはどっちに行ったらよいですかねぇ?」
電柱の影に隠れながらぴったりとくっついている二人を尾行していると、後ろから杖をついたおばあちゃんに話しかけられた。
「え、駅ですか?駅はこの先を真っ直ぐ行って、三つ目の信号を右に曲がればすぐ着きますよ」
「なるほど、ありがとうございますねぇ」
おばあちゃんに愛想よく会釈をしてすぐに前を向くが、二人の姿はとっくに消えていた。
「うそ、見失った!」
菜月に連絡をしようとスマホを取り出すと、前に誰かが立つ気配がした。
「何してんだこんなところで」
「うわぁ!?びっくりした…」
怪訝そうな顔をして前に立つ高峰くんに、咄嗟にえへへと誤魔化すための笑顔を貼り付ける。
電柱の影に隠れながらぴったりとくっついている二人を尾行していると、後ろから杖をついたおばあちゃんに話しかけられた。
「え、駅ですか?駅はこの先を真っ直ぐ行って、三つ目の信号を右に曲がればすぐ着きますよ」
「なるほど、ありがとうございますねぇ」
おばあちゃんに愛想よく会釈をしてすぐに前を向くが、二人の姿はとっくに消えていた。
「うそ、見失った!」
菜月に連絡をしようとスマホを取り出すと、前に誰かが立つ気配がした。
「何してんだこんなところで」
「うわぁ!?びっくりした…」
怪訝そうな顔をして前に立つ高峰くんに、咄嗟にえへへと誤魔化すための笑顔を貼り付ける。