生きている人間と違うとそう違和感を感じたのは、その子の体から金色の光が放たれていたから。


私と同い年くらいのセーラー服を着たポニーテールの女の子が、校門の前で誰かを待っているかのように立っていた。



「涼花?どうしたの?」



隣を歩いていた菜月が怪訝そうな顔で私の顔を覗き込んできた。



「いや、あそこに女の子の霊が誰かを待っているかのように立ってるんだよね」


「え、何それ。ちょっと怖い。生前の彼氏を待ってる、とか?未練の相手なんじゃない?」


「ああ、たしかに…そう考えるのが一番しっくりくるかも」



声をかけてあげようか迷っていると、ポニーテールの女の子が待っていた人を見つけたのかぱっと笑顔になった。



「…あ!高峰くんじゃん。ばいばいって言えばよかったかなぁ」



高峰くんが私たちの横を通り過ぎて、そのまま校門を出て行った。