いつも通り有紗と帰っていた時だった。


その日は有紗と二駅先のショッピングモールに行こうと話していて、一緒に駅に向かっていた。



駅の手前の交差点で有紗が点滅していた信号を渡ろうと走り出し、だけど気づいたらその腕を強く引っ張っていた。



「…え、涼花?」



信号は赤に変わってしまい、有紗が戸惑いながら不思議そうに首を傾げてきた。



「…ダメだよ。なんかこの交差点、気味が悪い。違う道から行こ」


「はぁ?何言ってんの、涼花」



有紗は全然信じていない様子で明るく笑っていたけど、私はずっと鳥肌が立っていて気持ち悪かった。


何かはわからないけど、本能的にここは危険だと脳が知らせてくる。


早くここから離れないと。