「あのね。お願いがあって…」


「お願い?」


「明日男女六人で合コンっていうか、遊ぼってなってて…。お願い!涼花ちゃんも来て!菜月ちゃんもちゃんと誘うし、男子も隣のクラスの子達だから!」


「え、えぇ!?」



どうしよう…。男子と話すことなんて普段しないし、ましてや隣のクラスの人なんて…。正直嫌だ。


でも、今ここで私が断ったら鳴ちゃんはまた違う人を探さなきゃいけなくなっちゃうだろうし…。


必死にお願いしていることがビシビシと伝わってくるから、今更無理、なんて言えないよ…。



「…わかった。いい、よ」


「え、本当!?ちゃんと菜月ちゃんも誘っとくから!ありがとう、涼花ちゃんー!じゃ、また明日ね!」



笑顔で帰っていった鳴ちゃんに手を振り返しながら、ふぅと小さくため息をつく。



「…嫌なら断ればよかっただろ」