「…まあ、俺も最初は鈴宮涼花の常に人に流されてるとこにイラついてたけど、最近はそうでもないよ」


「…え?」


「そりゃ今でも、言いたいことがあんならはっきり言え、嫌なら嫌って言え、って思うけど、鈴宮涼花が優しいやつだって知ってるから。だから責められねぇんだよ」



高峰くんが困ったように眉を下げて笑うと、私のおでこにデコピンをしてきた。



「え、痛い!?」


「ははっ、だから自分で自分のこともあんまり責めすぎんなよってこと。今のままでもいいんじゃねぇの。変わりたいって思った時に変われば」



…もしかして、励ましてくれている?



「…あり、がとう…」


「ん。じゃあ断れない鈴宮涼花のポテトは俺がもらう」



高峰くんはもう自分の分を平らげたみたいで、私のまだ半分も残っているポテトを奪ってきた。