「んーとね、ちょっと晴香に会わせてあげたい人がいて…」



キョロキョロとアオくんの姿を探すが、どうしてか見当たらない。



「え、あれ?」


「蒼ならそこにいる。蒼、出てこい」



恐る恐るといった様子で、木の影からアオくんが顔を出して晴香の前まで歩いてきた。



「…え?アオくん…?アオくんだ!なんでこんなところにいるのー!?」



晴香が嬉しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねて、アオくんに抱きついた。


二人の体からは金色の光が出ていて、やっぱりアオくんの未練には晴香が関わっていたようだ。



「あのね、ハルちゃん。僕いなくなる前にもう一度だけハルちゃんと会ってお話ししたかったんだ」


「え…?どういうこと…?アオくん、いなくなっちゃうの…?」