ブランコの前に膝をついてしゃがみ込んでいた高峰くんが、反射的に振り返ってきた。



「…鈴宮涼花?」


「なにしてるの、こんなところで…」



高峰くんに近づいていくと、ブランコに座っている小さな男の子がいることに気づいた。


しかも、その子の体からは金色の光が放たれている。



「…こいつが見えるのか?」


「あ、うん…。未練解消中の幽霊、だよね?」


「ああ、だけどまだ小さいからか自分が死んだことにすら気づいていないみたいで、未練も聞き出せない状態なんだ」



ブランコに腰掛けながら俯いている男の子の前にしゃがみ込んで、にこっと笑顔を作る。



「こんにちは、鈴宮涼花って言います。君のお名前はなんて言うの?」