「最後に…咲久、涼花。本当にありがとう。私、二人のおかげで未練解消ができたわ。生きているときに二人に出会いたかった。本当にありがとう」



空気に溶けるように、華澄さんの姿は消えていった。


秋本さんは、拳をギュッと握り締め、そして空を見上げた。



その表情はとても、晴れ晴れとしたものだった。