「…嘘…っ。どうして…」



よれよれのTシャツにジーンズと、ラフな格好の男の子だが、その人の顔が整っているからか、そんな姿でもかっこよくみえる。



「華澄…っ!」



二人はどちらからともなく抱き締め合った。


言われなくてもわかった。この人が…秋本尊さんなんだ。



「…ねぇ、高峰くん。どうして秋本さんに華澄さんが見えるの?秋本さんも霊感があるとか…?」


「いや、見たところ、霊感はなさそうだ。見ろ。秋本尊にも金色の光が見えるだろ。てことは、華澄の未練に秋本尊が関わっているのか、もしくは偶然光ったか。どちらにせよ、あの光が二人を包んでいる間は姿が見えるということだ」


「そうなんだ…」


「尊くん…。ごめんなさい。私、私…っ」


「華澄は悪くない。俺がもっと力になってあげれれば…ごめんな何もできなくて」