「…どうして、それを…」


「調べたんだよ。おまえが何も話してくれないから」


「…そう。私に死ぬ資格なんてなかったの…。後に残される人たちのことも考えないで、自分が楽になることしか考えていなかった」


「死んでから気づいたってもう遅いんだよ」



冷たく高峰くんが言い放った。



「自分から''死''を選んではいけないんだ。おまえが弱いせいで、人生が狂った人たちがいる。おまえが生きてさえいれば、流さなくてよかった涙がある。華澄は、人生で最も深い罪を犯したんだ」



華澄さんは、涙を拭うこともなくただきつく唇を噛んでいた。


きっと、言われなくてもそんなことは自分が一番わかっているんだろう。



「…か、すみ?」



どこからか聞こえてきた掠れた男の子の声に、華澄さんが弾かれたようにバッと振り返った。