高峰くんは、整った見た目から女子に人気があり、菜月と似ていて言いたいことをはっきりと言える性格で、女子に限らず男子や先生からも好かれている。


つまり、男女共に囲まれるような人気者で、地味な私とは縁のない人。


いい意味で、菜月とお似合いなのかもしれない。



「図書委員で話すようになったんだけど、高峰くんすごい優しいんだよ!気づいたらよく目で追っちゃって…これって恋だよね!」


「わ、わかんないけど、多分…?」



うっとりと高峰くんを見つめる菜月の横顔は、恋する乙女、という感じで可愛いと思った。


私も恋をしたら、菜月みたく何か変われたりするのかな…。





「うわーん、涼花ぁぁ!」



放課後になり帰る支度をしていると、菜月がなぜか泣きついてきた。


「な、菜月?どうしたの?」