「……え、日比谷、気付いてたの」
 森本先輩が驚いたように言った。

「当たり前でしょう」
「なっ……! なっ……!」

 私はみんなにこんな場面を見られた恥ずかしさで言葉に詰まる。
 しかも、一番前で倒れているのは、バスケ部顧問にして、私の兄なのだ。