急に、校長先生の言葉を思い出す。 『蓮さんはあなたが好きなんですよ。会長も、そんなに必死なるほどの相手なら、とご結婚も視野に入れられているようです』 蓮が私を好き? まだちゃんと聞いてないから信じられない。 でも、もし、告白されたら? 私は考えて息が詰まる。 告白されたら、私、どうすればいい? ふと、兄の嬉しそうな顔を思い出す。 『兄ちゃんはこの恋、大賛成だぞ』 ―――だぁあああああああ! あのバカ兄が! だめだ。兄が残念過ぎて泣ける……。