「・・・」

目をゆっくり開いて何回瞬きしてもそこには光がいる。

倒れてしまっていたのだろうか。

「大丈夫?」
心配そうに光が僕の顔を見た。

「うん、大丈夫だから」
そう言うと、光は昔の思い出を話した。

「小学3年生の時、初めて会ったよね。覚えてる?」

覚えてる決まってる。ずっと・・・

「覚えてる」
そう言うと光は微笑んだ。

その目はとても寂しそうだ。

でも、僕はその目に気付くことができなかった。