「後、これはお勧めしませんが、生きている魂が抜けていない身体に入り込む事が出来ます」

「そうか、わかった」

「この場合、本人の魂は寝ている状態ですので、あまり永い時間だと目覚めなくなることがありますので注意してください、では、同じ年代の男性で、あなたと関わりが無かった方、う〜ん、あ、いました」

「これからその身体にあなたを入れ込みます、いいですか、あくまでも身体は仮の姿です、
あなたは霊体ですので、決して正体を明かしてはいけません」

「わかった」

「三ヶ月だけです、必ず私の元にお戻りください」

「約束するよ」

俺は死神と共に仮の姿である男性の元に着いた。

一人暮らしのこの男性は急に幽体離脱してしまい、三ヶ月ほど彷徨って戻って来ないらしい。

俺はこの男の身体に入った。

「一つ注意があります、ある特定の人間と特別な関係を持ってはいけません、
あなたは三ヶ月後、黄泉の国へ行くことは変えられない事実です」

死神はそう言い残して消えた。