「うぁあああああっ!!!」
「おぉおおおおおっ!!!」
互いに気合を放ちつつ、真正面から激突した。
ギィンッ!!!
衝撃で刃が震える。
少しでも力を抜けば剣が吹き飛ばされてしまいそうだ。
でも……大丈夫。
耐えることができるし、次の行動に繋げることができる。
僕は負けていない。
「こっ……のぉおおおおお!!!」
「む!?」
力に力でぶつかっても仕方ない。
特にゼノアスのような相手だと意味がなさすぎる。
そんなことをしたら押し負けて、あっさりと殺されてしまうだろう。
だから、こうする。
前回と同じように、刃を斜めにしてゼノアスの剣を受け流した。
同時にさらに前へ出て、踏み込み、回転しつつ剣を右から左に薙ぐ。
ゼノアスは受け流された剣を素早く引き戻して、それを盾とした。
再び刃と刃が交差して火花が散る。
こちらも剣を引いて……
しかし、すぐに前に出す。
上から、右から、左から、斜め上から、下から。
ありとあらゆる角度から斬撃を叩き込んでいく。
ゼノアスはその全てをさばいていた。
「さらに速度が上がっている……やるな」
「どうも」
「しかし、それでは俺に届かない」
「それ、ちゃんとわかっているよ」
「なに?」
「だから、僕はこうするんだ」
攻撃の合間に蹴りを叩き込む。
剣と剣の勝負を予想していたであろうゼノアスは、これに対処できなかった。
直撃。
大したダメージはないものの、軽く体勢を崩す。
そこを狙い、ありったけの力で叩き込む。
「壱之剣……破山っ!!!」
ガッ!!!
攻撃魔法が炸裂したような音が響いた。
同時に衝撃が撒き散らされて、その中にゼノアスが飲み込まれる。
山を断つ一撃。
しかし、ゼノアスは無事だった。
「やるな」
「ほんと、とんでもない人だなあ……」
「今の一撃、見事だった。その歳で神王竜をマスターしているのか?」
「ソフィアはマスターしているよ。僕は、少し教わっているだけ」
「ふむ……本当に恐ろしいな。少し、でここまでの威力を出すことができるとは」
殺し合いの最中なのだけど、でも、呑気に話をする。
妙な話だけど、ゼノアスとは気が合うような気がした。
敵味方でなかったら親友になれていたかもしれない、なんて思うほどに。
「神王竜を知っているの?」
「黎明の同盟の一部が使っていた流派だ」
「……そうなの?」
「黎明の同盟をよしとせず、抜けた者達がいつか訪れる戦いに備えて、後世に力を残したのが神王竜。一方で、いつか来る復讐の時に備えて力を磨き続けたのが真王竜だ」
「へえ」
だからレナが使う剣はとても似ていたのか。
納得だ。
「あなたは真王竜を?」
「いや。俺は、ただの我流だ」
他人を信じていない。
信じられるのは自分だけ。
故に、誰にも教わることなく助けられることもなく、一人で力を磨き続けてきた。
きっと、そんな感じなのだろう。
それがゼノアスの強さの源でもあり……
そして、悲しみと孤独の根源でもあるのだろう。
「俺は、俺の力だけで勝つ。他人の助言などはいらない」
「僕は、みんなの力で勝つよ」
ソフィアが教えてくれた剣で。
アイシャとリコリス、スノウの想いを背負って。
ゼノアスという巨大な壁を打ち崩す!
「おぉおおおおおっ!!!」
互いに気合を放ちつつ、真正面から激突した。
ギィンッ!!!
衝撃で刃が震える。
少しでも力を抜けば剣が吹き飛ばされてしまいそうだ。
でも……大丈夫。
耐えることができるし、次の行動に繋げることができる。
僕は負けていない。
「こっ……のぉおおおおお!!!」
「む!?」
力に力でぶつかっても仕方ない。
特にゼノアスのような相手だと意味がなさすぎる。
そんなことをしたら押し負けて、あっさりと殺されてしまうだろう。
だから、こうする。
前回と同じように、刃を斜めにしてゼノアスの剣を受け流した。
同時にさらに前へ出て、踏み込み、回転しつつ剣を右から左に薙ぐ。
ゼノアスは受け流された剣を素早く引き戻して、それを盾とした。
再び刃と刃が交差して火花が散る。
こちらも剣を引いて……
しかし、すぐに前に出す。
上から、右から、左から、斜め上から、下から。
ありとあらゆる角度から斬撃を叩き込んでいく。
ゼノアスはその全てをさばいていた。
「さらに速度が上がっている……やるな」
「どうも」
「しかし、それでは俺に届かない」
「それ、ちゃんとわかっているよ」
「なに?」
「だから、僕はこうするんだ」
攻撃の合間に蹴りを叩き込む。
剣と剣の勝負を予想していたであろうゼノアスは、これに対処できなかった。
直撃。
大したダメージはないものの、軽く体勢を崩す。
そこを狙い、ありったけの力で叩き込む。
「壱之剣……破山っ!!!」
ガッ!!!
攻撃魔法が炸裂したような音が響いた。
同時に衝撃が撒き散らされて、その中にゼノアスが飲み込まれる。
山を断つ一撃。
しかし、ゼノアスは無事だった。
「やるな」
「ほんと、とんでもない人だなあ……」
「今の一撃、見事だった。その歳で神王竜をマスターしているのか?」
「ソフィアはマスターしているよ。僕は、少し教わっているだけ」
「ふむ……本当に恐ろしいな。少し、でここまでの威力を出すことができるとは」
殺し合いの最中なのだけど、でも、呑気に話をする。
妙な話だけど、ゼノアスとは気が合うような気がした。
敵味方でなかったら親友になれていたかもしれない、なんて思うほどに。
「神王竜を知っているの?」
「黎明の同盟の一部が使っていた流派だ」
「……そうなの?」
「黎明の同盟をよしとせず、抜けた者達がいつか訪れる戦いに備えて、後世に力を残したのが神王竜。一方で、いつか来る復讐の時に備えて力を磨き続けたのが真王竜だ」
「へえ」
だからレナが使う剣はとても似ていたのか。
納得だ。
「あなたは真王竜を?」
「いや。俺は、ただの我流だ」
他人を信じていない。
信じられるのは自分だけ。
故に、誰にも教わることなく助けられることもなく、一人で力を磨き続けてきた。
きっと、そんな感じなのだろう。
それがゼノアスの強さの源でもあり……
そして、悲しみと孤独の根源でもあるのだろう。
「俺は、俺の力だけで勝つ。他人の助言などはいらない」
「僕は、みんなの力で勝つよ」
ソフィアが教えてくれた剣で。
アイシャとリコリス、スノウの想いを背負って。
ゼノアスという巨大な壁を打ち崩す!