「遥稀、可愛い」


 くすぐったくて。

 思わず反応してしまった。


「こんなにも可愛い遥稀を帰したくない。
 ……誰にも渡したくない」


 聖志……。


「好きだ、遥稀。
 何度言っても足りないくらい好きだ」


「私も。
 聖志のこと、何度言っても足りないくらい好き」


 何度も。
 何度も何度も。
 お互いの想いを確かめ合うように『好き』と言って。
 お互いのぬくもりを感じ合うようにキスをする。


「足りない。
 まだまだ足りない、遥稀」


 そう言ったすぐ後。
 私の身体がふわっと浮いた。


 気付いたときには。
 ベッドに寝かされていた。

 すぐ上には。
 覆い被さるように聖志の姿が。


 熱を含んだ聖志の眼差し。

 それを感じるだけで身体中が熱くなる。

 身も心も熱って。
 どうしようもなく高ぶっている。


「愛してる、遥稀」


「私も……愛してる……」


 お互い熱い瞳で見つめ合い。

 引き合うように抱きしめ合った。


 こんなにも熱くなるのは初めて。
 そう感じるくらい。
 聖志の愛に溺れていった。