「おはよう水無月くん」
いつものことながら、水無月くんは当たり前のように私の隣の席に腰を下ろす。
その席の本当の主は、教卓に背中を預けて友達と楽しそうに談笑中。
満面の笑顔でこちらを向いた水無月くんは、早速何かを期待するように瞳を輝かせる。
もし仮に彼が犬だったとしたならば、ちぎれそうなほどにしっぽを振っていることだろう。
「ナニカいいことデモありましたカ?」
「わかる?さすが瀬戸さん!」
本人には全く自覚がないのかもしれないが、顔にはっきりと書いてある。いいことがあったので聞いて欲しいと、それはもうはっきりと。
正直なところ全く興味はないが、話を聞くまで無言の訴えが収まることがないのはよく理解しているので聞く体勢に入ると、水無月くんは勢い込んで話し出した。
「あのね、実はね、昨日帰る途中にびっくりする出会いがあったんだよ!」
もったいぶって言われても、ちっとも興味は湧いてこない。
「へー、誰に会ったの?」
それでも適当に相槌を打ってみれば、水無月くんが嬉しそうに続けた。
いつものことながら、水無月くんは当たり前のように私の隣の席に腰を下ろす。
その席の本当の主は、教卓に背中を預けて友達と楽しそうに談笑中。
満面の笑顔でこちらを向いた水無月くんは、早速何かを期待するように瞳を輝かせる。
もし仮に彼が犬だったとしたならば、ちぎれそうなほどにしっぽを振っていることだろう。
「ナニカいいことデモありましたカ?」
「わかる?さすが瀬戸さん!」
本人には全く自覚がないのかもしれないが、顔にはっきりと書いてある。いいことがあったので聞いて欲しいと、それはもうはっきりと。
正直なところ全く興味はないが、話を聞くまで無言の訴えが収まることがないのはよく理解しているので聞く体勢に入ると、水無月くんは勢い込んで話し出した。
「あのね、実はね、昨日帰る途中にびっくりする出会いがあったんだよ!」
もったいぶって言われても、ちっとも興味は湧いてこない。
「へー、誰に会ったの?」
それでも適当に相槌を打ってみれば、水無月くんが嬉しそうに続けた。