リュックを背負った大型犬が、一瞬にしてハヤブサマークの大型トラックに姿を変える。
確かに、大きくて速くて仕事中だ。でもあれは……
「トラック!?またいつもの動物と出会っちゃった話じゃなくて、生き物ですらなくて、トラック!?!」
「瀬戸さんってば、一体どこから僕の話を聞いてなかったの?動物だなんて最初から一言も言ってないよ」
ほんの少し不機嫌そうにムスッと口を尖らせる水無月くんは、いつものことながら拗ねた顔が完全に子供だ。
そもそも“サブさん”などと言われて真っ先にハヤブサ運送のトラックを連想出来たら、そいつはもう普通じゃない。
それに運転手の話をしているのであればまだしも、水無月くんは完全にトラックそのものの話をしている。
動物好きの水無月くんのことだから、また動物の話だろうと思ったのがそもそもの間違いだった。
生きているものだけではない、幽霊だって、トラックだって、水無月くんはこの世界に存在するものはなんだって好きなのだ。
秀才はやっぱりレベルが違う。
「瀬戸さん、さては最初から僕の話を聞いてなかったな」
拗ねた水無月くんがまたしてもガタガタと机を揺らす。
そのガタガタ音がたとえ教室に響き渡っていたとしても、犯人が水無月くんであるとわかっているクラスメイト達は誰一人として見向きもしない。
確かに、大きくて速くて仕事中だ。でもあれは……
「トラック!?またいつもの動物と出会っちゃった話じゃなくて、生き物ですらなくて、トラック!?!」
「瀬戸さんってば、一体どこから僕の話を聞いてなかったの?動物だなんて最初から一言も言ってないよ」
ほんの少し不機嫌そうにムスッと口を尖らせる水無月くんは、いつものことながら拗ねた顔が完全に子供だ。
そもそも“サブさん”などと言われて真っ先にハヤブサ運送のトラックを連想出来たら、そいつはもう普通じゃない。
それに運転手の話をしているのであればまだしも、水無月くんは完全にトラックそのものの話をしている。
動物好きの水無月くんのことだから、また動物の話だろうと思ったのがそもそもの間違いだった。
生きているものだけではない、幽霊だって、トラックだって、水無月くんはこの世界に存在するものはなんだって好きなのだ。
秀才はやっぱりレベルが違う。
「瀬戸さん、さては最初から僕の話を聞いてなかったな」
拗ねた水無月くんがまたしてもガタガタと机を揺らす。
そのガタガタ音がたとえ教室に響き渡っていたとしても、犯人が水無月くんであるとわかっているクラスメイト達は誰一人として見向きもしない。