『よう久々利』
俺が話かけたのは
同じ大学で同じ学部の久々利夏妃。
俺の大事なカナに怪我を負わせた張本人。
女じゃなかったら気が済むまで
ぶん殴っていただろうなぁ(ニヤリ)
「き、来島君、おはよう」
こいつが俺のことを好きなのは
気付いていたが大事な嫁がいるから
誰にも靡かない。
『ちょっといいか?』
図書室に連れていき
カナの写真を見せると
明らかな反応が返ってきた。
“目は口ほどに物を言う”
とはよく言ったものだ。
『その反応だと見覚えがあるんだよな?』
この場にカナがいたら吃驚するような
“怒”の色が出ているんだろうな。
そうだな、きっとカナでも
わからない色を発しているだろう。
『カナは[たまたま]ぶつかれたと
思って気にしてなかったし
今回は骨折程度ですんだから
よかったものの
下手したら死んでたかも知れないんだぞ』
久々利の顔色が青ざめていく。
俺はカナみたいな能力はないから
こいつが今、どんな色を発して
どのくらい反省してるかなんてわからないが
少なくとも“死”と言う言葉には
罪悪感を感じていることはわかった。
「ごめんなさい!!
彼と来島君が一緒にいる所を
何度か見かけたことがあって
学校では見せないような表情(かお)を
していたから嫉妬からあんなことを……」
わかっていたが本人の口から聞けたな。
ぶん殴りはしなかったが
スマホをポケットにしまってから
胸ぐらを掴んでいつもより
低い声で耳元で囁いた。
『次はないからな』
俺は久々利を離して図書室を出た。
これでこの先、
何かすることはないだろう。
誰がやったかなんてカナな知らなくていい。
カナは俺が守る。
俺が話かけたのは
同じ大学で同じ学部の久々利夏妃。
俺の大事なカナに怪我を負わせた張本人。
女じゃなかったら気が済むまで
ぶん殴っていただろうなぁ(ニヤリ)
「き、来島君、おはよう」
こいつが俺のことを好きなのは
気付いていたが大事な嫁がいるから
誰にも靡かない。
『ちょっといいか?』
図書室に連れていき
カナの写真を見せると
明らかな反応が返ってきた。
“目は口ほどに物を言う”
とはよく言ったものだ。
『その反応だと見覚えがあるんだよな?』
この場にカナがいたら吃驚するような
“怒”の色が出ているんだろうな。
そうだな、きっとカナでも
わからない色を発しているだろう。
『カナは[たまたま]ぶつかれたと
思って気にしてなかったし
今回は骨折程度ですんだから
よかったものの
下手したら死んでたかも知れないんだぞ』
久々利の顔色が青ざめていく。
俺はカナみたいな能力はないから
こいつが今、どんな色を発して
どのくらい反省してるかなんてわからないが
少なくとも“死”と言う言葉には
罪悪感を感じていることはわかった。
「ごめんなさい!!
彼と来島君が一緒にいる所を
何度か見かけたことがあって
学校では見せないような表情(かお)を
していたから嫉妬からあんなことを……」
わかっていたが本人の口から聞けたな。
ぶん殴りはしなかったが
スマホをポケットにしまってから
胸ぐらを掴んでいつもより
低い声で耳元で囁いた。
『次はないからな』
俺は久々利を離して図書室を出た。
これでこの先、
何かすることはないだろう。
誰がやったかなんてカナな知らなくていい。
カナは俺が守る。