12拭き掃除に疲れた僕達は青空を目に写しながら夕方まで仮眠した。気がついたら日がくれて美しい茜いろをしていた。ブルーシートを畳んだ彼女は群がる土鳩達に大きなよろず屋で売っている様な鳩の餌をやっていた。鳥居を背に土鳩達をたむろさせる彼女は、腕に1羽とまらせる姿は日本美溢れる邦画を1枚を切り取った絵の如く僕に感銘を与えた。ただ見惚れるしか許されない僕は、やがて土鳩達が巣の樹木に飛んで行く姿もそれを嬉しげに見守る彼女も美しいと想った。
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