「おはようございます」
「……おはよう。朝からどうしたアリス、まだ眠いんだが?」
何故かアリスが俺を起こしてきた。
「どうしたって昨日の夜に先輩達に裏ギルドのメンバーを渡したそうじゃないですか」
「……ああ、あいつらか。何か情報出た?」
正確に言うと渡したではなく、アリスの仲間の近くに捨てた。の方が合っているが……
「色々出てきましたよ。彼らは裏ギルド『黒牙の狼』と言う所のメンバーらしいのですが、リュウさんが買ったエルフは何と『精霊女王《ティターニア》』の契約者だったらしいですよ」
あ~それ昨日聞いた。
昨日気になってリル達に連絡したらそう言ってた。
他にもアリスについて色々言われたり聞かれたりしたけど。
「なに?戦力の一つにするのが狙いだったのか?」
「そうではなく、彼女を餌に更に精霊を乱獲する予定だったそうです」
「あれ?あいつらかなり精霊乱獲してたんじゃないの?」
「どの精霊も契約出来ない、と貴族側から話があったそうです。ですので彼女を使って更に乱獲する計画が出たそうです」
……もしかして裏ギルド一つ潰した方がてっとり早いか?
いや、そうすると面倒だしな……
「計画失敗だが諦めるって選択を選ぶと思うか?」
「選らばないでしょうね。ちなみに失敗した場合はエルフの村を襲うらしいです」
……たかが精霊にそこまでするか?
人間の欲ってもんは底が無いって本当かもね。
「どうします?助けるとしても村に行く方法もありませんが」
「いや問題無い、エルフはエルフ達で頑張ってもらおう。俺は裏ギルドの本部を潰す。場所分かるか?」
「え、一人で行く気ですか!?流石に無茶ですよ!強い戦士や魔術師もいっぱい居ます!危険です‼」
「問題無いって人間が相手じゃ準備体操もいらん。さて、ギルドで飯でも食いに行こうか」
俺は起きてティアマトさんに連絡を入れる。
『聞いてたよね。ティアマトさん』
『はい』
『誰一人と生かさなくていい。ただし、裏ギルドの連中だけな』
『承知しました』
ティアマトさんに確認を取っているとリル達も割り込んできた。
『リュウ、私も暴れて良い?最近狩りをしてないから身体が鈍ってる気がするから』
『私も戦いたい!パパ良いでしょ?森で火事を起こさない練習はおばあちゃんとしたから許可ちょうだい?』
『それでしたらオウカにも許可をお願いします。そろそろ実戦を経験させたいと思っていましたので』
『リュウ、良いか?』
『相手は人間だ。魔道具を使ってくるかもしれないから気を付けて狩るならよし』
頭の中で喜ぶ嫁達、さてと俺も飯食って準備するか。
「アリス、飯食いに行くぞ。俺は裏ギルドを潰すとしよう」
「本気ですか!?」
「その後貴族の精霊とエルフを逃がす。速攻で行こう。ちなみにいつ頃攻めて来るか分かるか?」
「今夜と言っていたそうです」
「なら昼間の内に大体の準備は終らせよう、今夜は楽しい狩りの時間だ」
俺は笑みを浮かべていた。
人間を相手にするのは久し振りだ。
しかも裏ギルド本部なら強敵がウジャウジャ居るかも知れない。
今夜が楽しみだ。
「リュウ……さん……?」
「ん?どうした」
「いえ……何でもありません」
「そう、ならさっさと行こう」
アリスの視線に違和感があったが今は飯にしよう。
ギルドに着いてまずポイズンスパイダーの金を受け取る。
大金貨二枚と金貨がちょっとだが少しはエルフを買った金の補填になるだろう。
ただ怖かったのはアリスの目だ。
大金貨を初めて見たのかスンゲー目になってた。
あれは怖かった。
「リュウさんっいったい何を仕留めたんですか!?そんな大金!?」
「何ってポイズンスパイダー丸々二十匹だよ。二十匹も仕留めればこのぐらいになるって」
平然と言ったら驚いていたが気にしない事にした。
後は飯買ってアリスと食いながら作戦を決める。
「今回は基本暗躍する事になるだろうがそっちは大丈夫か?」
「大丈夫です。かなり急に決まったので大変ですがどうにか間に合うかと」
「そりゃ良かった。悪いな勝手に決めて」
「こちらも出来るだけ早期に片付けたい問題なので気にしなくて大丈夫です。それにしてもリュウさんって本当強かったんですね」
何だそれ?
「ポイズンスパイダーをあんなに仕留めたなんて初めて見ましたよ」
「あんなのただの害虫だろ。てか今日も蜘蛛の足だが本当に給料貰ってんのか?」
「いえ、その。重要な情報を掴んだ人はお給料も多いですが、私は基本メンバー全員での仕事が多いので……」
「分け前が少ない、と」
「はい……」
やっぱブラックじゃねライトライト?
ティアにばっかり金掛けて残りの連中は理由付けて安くしてんじゃ……
「そんな目で見ないで下さいよ……そりゃ簡単に大金貨稼ぐ人から見たら安月給かもしれませんが」
「あーすまんすまん。そんなつもりじゃ無かったんだが……」
「いいですよ。私もいつか美味しいお肉をお腹いっぱい食べるんです。ちゃんと自分の金で」
何か拗ねちまったな。
ひたすら蜘蛛の足食ってるし。
「リュウさんその子はどうしたのですか?」
後ろを振り返るとマークさんが居た。
「……おはよう。朝からどうしたアリス、まだ眠いんだが?」
何故かアリスが俺を起こしてきた。
「どうしたって昨日の夜に先輩達に裏ギルドのメンバーを渡したそうじゃないですか」
「……ああ、あいつらか。何か情報出た?」
正確に言うと渡したではなく、アリスの仲間の近くに捨てた。の方が合っているが……
「色々出てきましたよ。彼らは裏ギルド『黒牙の狼』と言う所のメンバーらしいのですが、リュウさんが買ったエルフは何と『精霊女王《ティターニア》』の契約者だったらしいですよ」
あ~それ昨日聞いた。
昨日気になってリル達に連絡したらそう言ってた。
他にもアリスについて色々言われたり聞かれたりしたけど。
「なに?戦力の一つにするのが狙いだったのか?」
「そうではなく、彼女を餌に更に精霊を乱獲する予定だったそうです」
「あれ?あいつらかなり精霊乱獲してたんじゃないの?」
「どの精霊も契約出来ない、と貴族側から話があったそうです。ですので彼女を使って更に乱獲する計画が出たそうです」
……もしかして裏ギルド一つ潰した方がてっとり早いか?
いや、そうすると面倒だしな……
「計画失敗だが諦めるって選択を選ぶと思うか?」
「選らばないでしょうね。ちなみに失敗した場合はエルフの村を襲うらしいです」
……たかが精霊にそこまでするか?
人間の欲ってもんは底が無いって本当かもね。
「どうします?助けるとしても村に行く方法もありませんが」
「いや問題無い、エルフはエルフ達で頑張ってもらおう。俺は裏ギルドの本部を潰す。場所分かるか?」
「え、一人で行く気ですか!?流石に無茶ですよ!強い戦士や魔術師もいっぱい居ます!危険です‼」
「問題無いって人間が相手じゃ準備体操もいらん。さて、ギルドで飯でも食いに行こうか」
俺は起きてティアマトさんに連絡を入れる。
『聞いてたよね。ティアマトさん』
『はい』
『誰一人と生かさなくていい。ただし、裏ギルドの連中だけな』
『承知しました』
ティアマトさんに確認を取っているとリル達も割り込んできた。
『リュウ、私も暴れて良い?最近狩りをしてないから身体が鈍ってる気がするから』
『私も戦いたい!パパ良いでしょ?森で火事を起こさない練習はおばあちゃんとしたから許可ちょうだい?』
『それでしたらオウカにも許可をお願いします。そろそろ実戦を経験させたいと思っていましたので』
『リュウ、良いか?』
『相手は人間だ。魔道具を使ってくるかもしれないから気を付けて狩るならよし』
頭の中で喜ぶ嫁達、さてと俺も飯食って準備するか。
「アリス、飯食いに行くぞ。俺は裏ギルドを潰すとしよう」
「本気ですか!?」
「その後貴族の精霊とエルフを逃がす。速攻で行こう。ちなみにいつ頃攻めて来るか分かるか?」
「今夜と言っていたそうです」
「なら昼間の内に大体の準備は終らせよう、今夜は楽しい狩りの時間だ」
俺は笑みを浮かべていた。
人間を相手にするのは久し振りだ。
しかも裏ギルド本部なら強敵がウジャウジャ居るかも知れない。
今夜が楽しみだ。
「リュウ……さん……?」
「ん?どうした」
「いえ……何でもありません」
「そう、ならさっさと行こう」
アリスの視線に違和感があったが今は飯にしよう。
ギルドに着いてまずポイズンスパイダーの金を受け取る。
大金貨二枚と金貨がちょっとだが少しはエルフを買った金の補填になるだろう。
ただ怖かったのはアリスの目だ。
大金貨を初めて見たのかスンゲー目になってた。
あれは怖かった。
「リュウさんっいったい何を仕留めたんですか!?そんな大金!?」
「何ってポイズンスパイダー丸々二十匹だよ。二十匹も仕留めればこのぐらいになるって」
平然と言ったら驚いていたが気にしない事にした。
後は飯買ってアリスと食いながら作戦を決める。
「今回は基本暗躍する事になるだろうがそっちは大丈夫か?」
「大丈夫です。かなり急に決まったので大変ですがどうにか間に合うかと」
「そりゃ良かった。悪いな勝手に決めて」
「こちらも出来るだけ早期に片付けたい問題なので気にしなくて大丈夫です。それにしてもリュウさんって本当強かったんですね」
何だそれ?
「ポイズンスパイダーをあんなに仕留めたなんて初めて見ましたよ」
「あんなのただの害虫だろ。てか今日も蜘蛛の足だが本当に給料貰ってんのか?」
「いえ、その。重要な情報を掴んだ人はお給料も多いですが、私は基本メンバー全員での仕事が多いので……」
「分け前が少ない、と」
「はい……」
やっぱブラックじゃねライトライト?
ティアにばっかり金掛けて残りの連中は理由付けて安くしてんじゃ……
「そんな目で見ないで下さいよ……そりゃ簡単に大金貨稼ぐ人から見たら安月給かもしれませんが」
「あーすまんすまん。そんなつもりじゃ無かったんだが……」
「いいですよ。私もいつか美味しいお肉をお腹いっぱい食べるんです。ちゃんと自分の金で」
何か拗ねちまったな。
ひたすら蜘蛛の足食ってるし。
「リュウさんその子はどうしたのですか?」
後ろを振り返るとマークさんが居た。