ポイズンスパイダーを引きずる俺の隣にファロスが引きずられる蜘蛛を嫌そうに見てた。
「人間は何故この蜘蛛を買い取ってくれるのだろうか?」
「色々使うらしいよ。毒は冒険者のアイテムに、糸は上質な服を作る材料になるらしい」
「……そんな使い道があったとは知らなかった」
俺の革鎧も魔物の毛を使ってるらしいし、案外無駄なく使えるのが魔物だったり?
「それじゃ一旦村に戻ったら俺はすぐ国に行くぞ。魔物は鮮度が命」
「なら私がまた案内を」
「しなくていい。エルフがエルフ売ってる奴隷商に行く必要は無い。村の防衛に力注いでろ」
ファロスは残念そうな顔をしていたがまたエルフが拉致られるのを防ぐのも立派な仕事だ。
むしろそれを止めないと同じ事を繰り返すだけ。
ならそれを止めるエルフが必要だ。
「分かりました。エルフのため、精一杯頑張ります!」
うんうん。
さて、問題はうちの嫁達なんだよな。
絶対付いてくって言うだろうし、でも女を買いに行くのに女連れて行くのも変だしなぁ。
どう言ったもんかなぁ……
そんな事を考えていたらすぐに村に着いた。
着くとアル長老が出迎えてくれる。
「どうしたのですかこの数のポイズンスパイダーは!?前回の調査ではこれ程の数はいなかったはず!」
「多分卵でも産んでたんじゃないですか?一部の蜘蛛はまだ子供の様でした」
後ろの蜘蛛に驚いていたが俺はすぐにその国に行く事を伝えた。
「もう行かれるのですか!?精霊王様からの精霊もまだ来ていませんし、金貨の方もまだ」
「問題ない。ちょっと嫁達に話ししてから行くから」
アル長老の話は聞き流し、リル達がいる集会所に行く。
「えっと、皆いる?」
集会所を覗くと落ち込んだリル達がいた。
暗い、めっちゃ暗い雰囲気が集会所を支配している。
入りたくねぇ……こんな暗い場所に入り込みたくねぇ。
「リュウ行くの?」
「パパ……」
「リュウ、いってらっしゃいなのだ……」
「私は私の役割を全うします」
な、なんだろう?このへばり付く重たい空気は?
やっぱり俺のせいなんだよな。
「あ~、え~っと。ちょっと行ってくる」
「またお留守番……」
「お姉ちゃん、一緒にお留守番だね……」
「私は先程一緒に旅をすると出てきたばかりなのに……」
「リュウ様、ここは私にお任せを」
「ごめんね。ティアマトさんフォローお願いします」
これは逃げないと、逃げないと俺がヤバい。
罪悪感で死ぬ!
逃げた先にアル長老が俺を待っていた。
「リュウ様、敵国はエルク公国です。公国には私達の仲間がいます。彼らにリュウ様の事は連絡していますので彼らの力が必要な際はお使いください」
「ありがとうアル長老。彼らには買い取る事が出来たエルフを帰してもらう手伝いをしてもらうつもりです。人間の俺より同じエルフの方が安心すると思いますからね」
「分かりました。彼らにそのように伝えておきます」
「じゃ行ってくる」
「リュウ様に精霊王の御加護があらん事を」
エルフ流の祈りを聞いた後、俺はさっさと蜘蛛を引きずりながらエルク公国に向かった。
エルク公国。
大して大きくないこの国ははっきり言って貧乏国家らしい。
しかし決して弱い国と言うことはない。
エルフ程ではないが精霊を使役する存在多く居るため少数精鋭の騎士団がいるとか。
基本精霊と契約した人間は騎士団に入団するらしいが、中には精霊の力を使って農業をする変わり者も存在するらしい。
あくまでタイガとティアが言ってた事だがまぁ多分本当だろう。
だから俺は最初はエルクだとは思ってなかった。
エルク公国でいったい何が起こっているのか少し気になる。
ついでにそれも探ってみるか。
「人間は何故この蜘蛛を買い取ってくれるのだろうか?」
「色々使うらしいよ。毒は冒険者のアイテムに、糸は上質な服を作る材料になるらしい」
「……そんな使い道があったとは知らなかった」
俺の革鎧も魔物の毛を使ってるらしいし、案外無駄なく使えるのが魔物だったり?
「それじゃ一旦村に戻ったら俺はすぐ国に行くぞ。魔物は鮮度が命」
「なら私がまた案内を」
「しなくていい。エルフがエルフ売ってる奴隷商に行く必要は無い。村の防衛に力注いでろ」
ファロスは残念そうな顔をしていたがまたエルフが拉致られるのを防ぐのも立派な仕事だ。
むしろそれを止めないと同じ事を繰り返すだけ。
ならそれを止めるエルフが必要だ。
「分かりました。エルフのため、精一杯頑張ります!」
うんうん。
さて、問題はうちの嫁達なんだよな。
絶対付いてくって言うだろうし、でも女を買いに行くのに女連れて行くのも変だしなぁ。
どう言ったもんかなぁ……
そんな事を考えていたらすぐに村に着いた。
着くとアル長老が出迎えてくれる。
「どうしたのですかこの数のポイズンスパイダーは!?前回の調査ではこれ程の数はいなかったはず!」
「多分卵でも産んでたんじゃないですか?一部の蜘蛛はまだ子供の様でした」
後ろの蜘蛛に驚いていたが俺はすぐにその国に行く事を伝えた。
「もう行かれるのですか!?精霊王様からの精霊もまだ来ていませんし、金貨の方もまだ」
「問題ない。ちょっと嫁達に話ししてから行くから」
アル長老の話は聞き流し、リル達がいる集会所に行く。
「えっと、皆いる?」
集会所を覗くと落ち込んだリル達がいた。
暗い、めっちゃ暗い雰囲気が集会所を支配している。
入りたくねぇ……こんな暗い場所に入り込みたくねぇ。
「リュウ行くの?」
「パパ……」
「リュウ、いってらっしゃいなのだ……」
「私は私の役割を全うします」
な、なんだろう?このへばり付く重たい空気は?
やっぱり俺のせいなんだよな。
「あ~、え~っと。ちょっと行ってくる」
「またお留守番……」
「お姉ちゃん、一緒にお留守番だね……」
「私は先程一緒に旅をすると出てきたばかりなのに……」
「リュウ様、ここは私にお任せを」
「ごめんね。ティアマトさんフォローお願いします」
これは逃げないと、逃げないと俺がヤバい。
罪悪感で死ぬ!
逃げた先にアル長老が俺を待っていた。
「リュウ様、敵国はエルク公国です。公国には私達の仲間がいます。彼らにリュウ様の事は連絡していますので彼らの力が必要な際はお使いください」
「ありがとうアル長老。彼らには買い取る事が出来たエルフを帰してもらう手伝いをしてもらうつもりです。人間の俺より同じエルフの方が安心すると思いますからね」
「分かりました。彼らにそのように伝えておきます」
「じゃ行ってくる」
「リュウ様に精霊王の御加護があらん事を」
エルフ流の祈りを聞いた後、俺はさっさと蜘蛛を引きずりながらエルク公国に向かった。
エルク公国。
大して大きくないこの国ははっきり言って貧乏国家らしい。
しかし決して弱い国と言うことはない。
エルフ程ではないが精霊を使役する存在多く居るため少数精鋭の騎士団がいるとか。
基本精霊と契約した人間は騎士団に入団するらしいが、中には精霊の力を使って農業をする変わり者も存在するらしい。
あくまでタイガとティアが言ってた事だがまぁ多分本当だろう。
だから俺は最初はエルクだとは思ってなかった。
エルク公国でいったい何が起こっているのか少し気になる。
ついでにそれも探ってみるか。