組手をやりまくって早くも昼。
「なぜ、なぜまた私は勝てないのだ‼」
また王女が駄々をこねている。
今回の組手も俺の圧勝で王女はいつもの力ずくのごり押しだったので避けたりするのは簡単だった。
ただ今回はティアマトさんの指示に従いできるだけ無駄な力を入れないようにするのは結構きつかった。
「では皆様、昼食にしましょう」
ティアマトさんの一言で一度休憩が挟まれた。
てかティアマトさん、龍皇とその嫁さんを相手にしてなんで息一つ切れてないの?
この中で一番強いのはやっぱりティアマトさんでしょ。
疲れ切った体で少しずつ飯を全部食った後、再び修業が始まった。
しかし午後は龍皇達は仕事やアジ・ダハーカへの対策会議だかでいない。
「では午後の修練を開始します。午後も午前とあまり変わりません、ランニングをした後リュウ様は今度は私と組み手をしてもらいます」
とうとう来たかこの時が!
スパルタ教育のティアマトさんとの組手、なんか爺さんと初めて組手した時と気分が似てるな。
怖いけど何となく楽しそうな、面白くなりそうな感じだ。
「ではランニングから始めましょう」
さて、軽くないランニングが終わってティアマトさんとの組手の時間が来た。
午前中の龍皇とその嫁さんの相手をしているときチラッと見たがかなりのレベルだったと思う。
爺さんのようにスピードで戦うタイプとは違ったが、どこか似た雰囲気があった。
きっと油断しない達人たちは皆あの雰囲気を纏うのだろうか?
『では始めましょうか』
…………いやちょっと待って、なんでドラゴンの姿のまんまなの?
「あの、ティアマトさん?なぜドラゴンの姿なのでしょう?」
『あら当たり前ではありませんか。これより相手になるのはドラゴン、ならこの姿のほうが都合がいいではありませんか』
あーつまりあれか?
アジ・ダハーカはドラゴンの姿で襲ってくるから、その前にドラゴンを殴る感覚に慣れとけと?
「……………俺の拳持つかな?」
『そのための修練です。さあかかってきなさい!』
……いや~無理じゃね。
スキル無しで殴るとかただの自殺行為だろ。
『…何か勘違いをしているようですがスキルは使用していいですよ?』
あ、そうなの!?なら殴れるわ。
「それじゃ手合わせよろしくお願いします‼」
『私も少し強めに行きますのでご注意を‼』
え……強め?
『はあ‼』
ぬわー!これヤバい!いきなり前足で潰そうとしてきた‼
これ攻撃入れるだけでもかなり難しいぞ!
しかもドラゴンの姿になってるから跳ばないと身体とかには攻撃できないし!
てか絶対跳べば叩き落とされる‼
『こら!逃げてばかりいないで攻撃しなさい‼何のための修練ですか‼』
ええい!こうなったら前足を殴ってやる!
「おっら!」
…………こりゃダメだ、ビクともしねぇ。
え?なにこれ、ドラゴンってこんなに硬い鱗と重い体重なのにどうやって攻略しろと?
『呆けてる暇はありませんよ!』
ブンっ‼
「ぬお!」
前足にブン投げられた!
ってそこから追撃するのか‼
目の前にティアマトさんの前足が!
「グハッ!」
イって~、思いっきり踏みつけられた。
鎧と『覇気』のお陰である程度ダメージを軽減できたがこれはきつい!
『早く立ちなさい。まだまだこれからですよ』
「わかりましたよコンチキショウ!」
こうして夜になるまで俺はティアマトさんにいじめられ続けたのだった。
『では今日は此処までにしましょうか』
晩飯の30分ほど前にティアマトさんは言った。
「あり……がとう……ございま…した」
「よく耐えきりましたね。明日からも今日と似た内容になりますので食事が終わったらゆっくりとお休みください」
やっと、やっと終わった。
終わるまでに何度踏まれたことか…。
これがスパルタの実態か。
「もちろん明日も修練しますよね?」
俺はむくりと起き上がりながら言った。
「そりゃ俺が言い出したことですからやめませんよ」
「なら良いのです」
その時見た笑顔は本心からだと分かった。
「なぜ、なぜまた私は勝てないのだ‼」
また王女が駄々をこねている。
今回の組手も俺の圧勝で王女はいつもの力ずくのごり押しだったので避けたりするのは簡単だった。
ただ今回はティアマトさんの指示に従いできるだけ無駄な力を入れないようにするのは結構きつかった。
「では皆様、昼食にしましょう」
ティアマトさんの一言で一度休憩が挟まれた。
てかティアマトさん、龍皇とその嫁さんを相手にしてなんで息一つ切れてないの?
この中で一番強いのはやっぱりティアマトさんでしょ。
疲れ切った体で少しずつ飯を全部食った後、再び修業が始まった。
しかし午後は龍皇達は仕事やアジ・ダハーカへの対策会議だかでいない。
「では午後の修練を開始します。午後も午前とあまり変わりません、ランニングをした後リュウ様は今度は私と組み手をしてもらいます」
とうとう来たかこの時が!
スパルタ教育のティアマトさんとの組手、なんか爺さんと初めて組手した時と気分が似てるな。
怖いけど何となく楽しそうな、面白くなりそうな感じだ。
「ではランニングから始めましょう」
さて、軽くないランニングが終わってティアマトさんとの組手の時間が来た。
午前中の龍皇とその嫁さんの相手をしているときチラッと見たがかなりのレベルだったと思う。
爺さんのようにスピードで戦うタイプとは違ったが、どこか似た雰囲気があった。
きっと油断しない達人たちは皆あの雰囲気を纏うのだろうか?
『では始めましょうか』
…………いやちょっと待って、なんでドラゴンの姿のまんまなの?
「あの、ティアマトさん?なぜドラゴンの姿なのでしょう?」
『あら当たり前ではありませんか。これより相手になるのはドラゴン、ならこの姿のほうが都合がいいではありませんか』
あーつまりあれか?
アジ・ダハーカはドラゴンの姿で襲ってくるから、その前にドラゴンを殴る感覚に慣れとけと?
「……………俺の拳持つかな?」
『そのための修練です。さあかかってきなさい!』
……いや~無理じゃね。
スキル無しで殴るとかただの自殺行為だろ。
『…何か勘違いをしているようですがスキルは使用していいですよ?』
あ、そうなの!?なら殴れるわ。
「それじゃ手合わせよろしくお願いします‼」
『私も少し強めに行きますのでご注意を‼』
え……強め?
『はあ‼』
ぬわー!これヤバい!いきなり前足で潰そうとしてきた‼
これ攻撃入れるだけでもかなり難しいぞ!
しかもドラゴンの姿になってるから跳ばないと身体とかには攻撃できないし!
てか絶対跳べば叩き落とされる‼
『こら!逃げてばかりいないで攻撃しなさい‼何のための修練ですか‼』
ええい!こうなったら前足を殴ってやる!
「おっら!」
…………こりゃダメだ、ビクともしねぇ。
え?なにこれ、ドラゴンってこんなに硬い鱗と重い体重なのにどうやって攻略しろと?
『呆けてる暇はありませんよ!』
ブンっ‼
「ぬお!」
前足にブン投げられた!
ってそこから追撃するのか‼
目の前にティアマトさんの前足が!
「グハッ!」
イって~、思いっきり踏みつけられた。
鎧と『覇気』のお陰である程度ダメージを軽減できたがこれはきつい!
『早く立ちなさい。まだまだこれからですよ』
「わかりましたよコンチキショウ!」
こうして夜になるまで俺はティアマトさんにいじめられ続けたのだった。
『では今日は此処までにしましょうか』
晩飯の30分ほど前にティアマトさんは言った。
「あり……がとう……ございま…した」
「よく耐えきりましたね。明日からも今日と似た内容になりますので食事が終わったらゆっくりとお休みください」
やっと、やっと終わった。
終わるまでに何度踏まれたことか…。
これがスパルタの実態か。
「もちろん明日も修練しますよね?」
俺はむくりと起き上がりながら言った。
「そりゃ俺が言い出したことですからやめませんよ」
「なら良いのです」
その時見た笑顔は本心からだと分かった。