しばらくミドガルムズオルムの背に乗っているとでっかい城と城門が見えてきた。
「あれか?人間の城より立派な城が見えるが」
『あれじゃよ。あの城とその城下町一帯が龍皇の縄張りじゃ』
縄張り広過ぎ!
どんだけ広いんだよ龍皇の縄張り。
しかもこれ人間の大国より良い城と町に見えるがこれってどういうわけ?
文化も平民の暮らしも人間より大分良いんじゃね?
『でもぉ、龍皇国はぁ色々制約もあってぇ僕は苦手かなぁ』
あれ、ミドガルムズオルムから不満が。
「ん?制約?」
『そぉ。この国に居る間はぁ人化の術でぇ、小さくなんないとぉいけないんだよねぇ』
「へ~、それって何のためだ?」
『ドラコ・ニュートへの配慮だってぇ。それにぃ城とかぁ家とかぁ造る時はぁ人間ベースの方が造り易いんだってぇ』
なるほど、つまりあの城や家は全部人間サイズで造られてると。
『儂ら魔物も同じく人間の姿に化けんといかん。だからこの者達は人化出来る者達でもある』
あ、何かちょっと興味出てきた。
爺さんや親父さんがどんな姿に化けるのか楽しみになってきた。
『もうすぐ着くよぉ』
おっと、もうすぐか。
龍皇国どんな国か楽しみだなー。
リルとカリンにお土産も買っていきたいし、何が喜ぶかなー。
やっぱ飯か?いやでも形の残る物の方がやっぱり良いよな。
『みんな降りてー。僕も人化しなきゃいけないからぁ』
あ、そっか。
ミドガルムズオルムも人化しないといけないんだったな、なら降りないと。
全員が下りた時にはフェンリルのメンバーはすでに人化していた。
ほうほう、こいつらが人化するとこんな感じになるんだな。
人間と言うよりリルみたいな獣人のような姿の方が多い。
正直男に獣耳にはどうかな~なんて考えていだが、意外と違和感がない。
ただ爺さんと親父さんは耳も、尻尾も完全に隠していた。
爺さんの人間の姿はかっこいいと言うよりは渋いの方が合ってる感じがする。
確かに手や顔に皺はあるが好々爺の面影と長い時間を生きてきたオーラのようなものがにじみ出てきているように感じた。
親父さんは意外と若く、まさに今が全盛期です。みたいな感じがする。
体全体を見て無駄な筋肉はなく、かなりエネルギーに満ち溢れている。
「どうした。そんなにじろじろと儂等を見て?」
「いや、爺さん達が人化するとそんな姿になるんだと思って」
「どうじゃ、人間の目から見て」
「爺さんは渋くてかっこいいし、親父さんは男の理想の体型をしたかっこいい大人って感じがする」
「だそうだ、義息子よ」
「ふん」
しかし親父さんは俺にあまりかまってこない。
普段ならここで突っかかってきてもおかしくないのに今もまだ無視だ。
やっぱ昨日のが原因だよな~、朝も気付いて殺しに来てもしょうがないと思ってたぐらいなのに全く突っかかってこない。
「お待たせ~、もういいよぉ」
どうもミドガルムズオルムも人化が終わったらしいってデカ‼
体長二メートルぐらいあるんじゃないか!?
あとはまぁ、デカい割におとなしそうな顔だな。
「それじゃぁ城門まで行こうかぁ」
……相変わらずその話し方は変わんないんだな、今更な気もするけど。
そして俺たちはミドガルムズオルムを先頭に城門へ行く。
するとそこに人間みたいなのが鎧を着て番をしていた。
人間みたいと言った理由は彼らの内側にある魔力量が人間よりはるかに多いからだ。
たぶんこいつ等が、ドラコ・ニュート。
「ミドガルムズオルム様おかえりなさいませ。その方々が今回の援軍でございますか」
「そうだよぉ。僕の義兄弟でぇフェンリルの群れの子たちだよぉ」
「なんと!あの伝説の魔獣殿でありますか。これは心強い援軍ですな」
「今回はぁ事が事だからねぇ。無理言ってぇお願いしてきたんだよぉ」
「は!ご苦労様です‼ところでその人間は?」
ん?俺?
「この子はぁフェンリルの弟子でぇ、お孫さんのお婿さんだってぇ」
「フェンリル殿の弟子ですか。おい人間、貴様本当に強いのか?半端な強さならむしろ邪魔なのだが」
おっと、いきなり辛辣なお言葉をいただきました。
全く人を見た目で決めると痛い目に合うぞ。
「貴様、私の娘の婿に何か問題でも?」
意外な人が怒った。
親父さんだった。
何で親父さんが俺への罵倒で怒るんだ?よくわかんない。
「いえ、問題とは戦力になるかどうかの問題でして」
「つまり私の婿が弱いと」
「いえ、その……」
「親父さんそこまでにしてもらえますか」
このままじゃ親父さんがどうにかしちまうし、それよりこれは俺の問題だ。
「そこの門番。直ぐに来れる一番強い奴を呼んでこい。そいつに勝ったらこの国に入れさせてもらうぞ」
俺からの条件、これは魔物の生態で当たり前の内容だった。
魔物はハッキリ言って脳筋だ。
勝った者、強い者が正義。
武力と生き抜く力がある存在こそが勝者。
「どうする?雑魚な人間がドラコ・ニュート等に喧嘩売ったんだ。買わなきゃお前らは俺より雑魚って言い回してやる」
「貴様‼」
怒った怒った。
だがな俺もちょっとは怒ってるんだぞ。
「少し待ってろ‼今隊長を呼んで来る‼」
「小僧、良いのか?」
「良いよ別に、この辺の連中なら余裕だよ。心配しなくていい。それに親父が俺のために怒ってくれたんだ。なら後は力を見せるだけだ」
「あれか?人間の城より立派な城が見えるが」
『あれじゃよ。あの城とその城下町一帯が龍皇の縄張りじゃ』
縄張り広過ぎ!
どんだけ広いんだよ龍皇の縄張り。
しかもこれ人間の大国より良い城と町に見えるがこれってどういうわけ?
文化も平民の暮らしも人間より大分良いんじゃね?
『でもぉ、龍皇国はぁ色々制約もあってぇ僕は苦手かなぁ』
あれ、ミドガルムズオルムから不満が。
「ん?制約?」
『そぉ。この国に居る間はぁ人化の術でぇ、小さくなんないとぉいけないんだよねぇ』
「へ~、それって何のためだ?」
『ドラコ・ニュートへの配慮だってぇ。それにぃ城とかぁ家とかぁ造る時はぁ人間ベースの方が造り易いんだってぇ』
なるほど、つまりあの城や家は全部人間サイズで造られてると。
『儂ら魔物も同じく人間の姿に化けんといかん。だからこの者達は人化出来る者達でもある』
あ、何かちょっと興味出てきた。
爺さんや親父さんがどんな姿に化けるのか楽しみになってきた。
『もうすぐ着くよぉ』
おっと、もうすぐか。
龍皇国どんな国か楽しみだなー。
リルとカリンにお土産も買っていきたいし、何が喜ぶかなー。
やっぱ飯か?いやでも形の残る物の方がやっぱり良いよな。
『みんな降りてー。僕も人化しなきゃいけないからぁ』
あ、そっか。
ミドガルムズオルムも人化しないといけないんだったな、なら降りないと。
全員が下りた時にはフェンリルのメンバーはすでに人化していた。
ほうほう、こいつらが人化するとこんな感じになるんだな。
人間と言うよりリルみたいな獣人のような姿の方が多い。
正直男に獣耳にはどうかな~なんて考えていだが、意外と違和感がない。
ただ爺さんと親父さんは耳も、尻尾も完全に隠していた。
爺さんの人間の姿はかっこいいと言うよりは渋いの方が合ってる感じがする。
確かに手や顔に皺はあるが好々爺の面影と長い時間を生きてきたオーラのようなものがにじみ出てきているように感じた。
親父さんは意外と若く、まさに今が全盛期です。みたいな感じがする。
体全体を見て無駄な筋肉はなく、かなりエネルギーに満ち溢れている。
「どうした。そんなにじろじろと儂等を見て?」
「いや、爺さん達が人化するとそんな姿になるんだと思って」
「どうじゃ、人間の目から見て」
「爺さんは渋くてかっこいいし、親父さんは男の理想の体型をしたかっこいい大人って感じがする」
「だそうだ、義息子よ」
「ふん」
しかし親父さんは俺にあまりかまってこない。
普段ならここで突っかかってきてもおかしくないのに今もまだ無視だ。
やっぱ昨日のが原因だよな~、朝も気付いて殺しに来てもしょうがないと思ってたぐらいなのに全く突っかかってこない。
「お待たせ~、もういいよぉ」
どうもミドガルムズオルムも人化が終わったらしいってデカ‼
体長二メートルぐらいあるんじゃないか!?
あとはまぁ、デカい割におとなしそうな顔だな。
「それじゃぁ城門まで行こうかぁ」
……相変わらずその話し方は変わんないんだな、今更な気もするけど。
そして俺たちはミドガルムズオルムを先頭に城門へ行く。
するとそこに人間みたいなのが鎧を着て番をしていた。
人間みたいと言った理由は彼らの内側にある魔力量が人間よりはるかに多いからだ。
たぶんこいつ等が、ドラコ・ニュート。
「ミドガルムズオルム様おかえりなさいませ。その方々が今回の援軍でございますか」
「そうだよぉ。僕の義兄弟でぇフェンリルの群れの子たちだよぉ」
「なんと!あの伝説の魔獣殿でありますか。これは心強い援軍ですな」
「今回はぁ事が事だからねぇ。無理言ってぇお願いしてきたんだよぉ」
「は!ご苦労様です‼ところでその人間は?」
ん?俺?
「この子はぁフェンリルの弟子でぇ、お孫さんのお婿さんだってぇ」
「フェンリル殿の弟子ですか。おい人間、貴様本当に強いのか?半端な強さならむしろ邪魔なのだが」
おっと、いきなり辛辣なお言葉をいただきました。
全く人を見た目で決めると痛い目に合うぞ。
「貴様、私の娘の婿に何か問題でも?」
意外な人が怒った。
親父さんだった。
何で親父さんが俺への罵倒で怒るんだ?よくわかんない。
「いえ、問題とは戦力になるかどうかの問題でして」
「つまり私の婿が弱いと」
「いえ、その……」
「親父さんそこまでにしてもらえますか」
このままじゃ親父さんがどうにかしちまうし、それよりこれは俺の問題だ。
「そこの門番。直ぐに来れる一番強い奴を呼んでこい。そいつに勝ったらこの国に入れさせてもらうぞ」
俺からの条件、これは魔物の生態で当たり前の内容だった。
魔物はハッキリ言って脳筋だ。
勝った者、強い者が正義。
武力と生き抜く力がある存在こそが勝者。
「どうする?雑魚な人間がドラコ・ニュート等に喧嘩売ったんだ。買わなきゃお前らは俺より雑魚って言い回してやる」
「貴様‼」
怒った怒った。
だがな俺もちょっとは怒ってるんだぞ。
「少し待ってろ‼今隊長を呼んで来る‼」
「小僧、良いのか?」
「良いよ別に、この辺の連中なら余裕だよ。心配しなくていい。それに親父が俺のために怒ってくれたんだ。なら後は力を見せるだけだ」