さてと、ドルフに喧嘩売るのは確定として具体的にどうするかが問題何だよな。

「で、王位奪還はどうすんの?」
「奪還など必用無い、王位はまだ俺にある。だから必要なのは弟を告発する事だ」
「成る程、つまり証拠集めがいると」
「そうだ。ただし弟は策士でな、なかなか尻尾を出さない」
 うわー面倒臭い。殴って終わりじゃ無いのは分かってたがこれは面倒臭い。

「そんな顔をするな。今俺の部下が証拠集めに力を注いでいる。それなりに時間もたつから、お前が証拠集めをする必用は無い」
 顔に出てましたか?これは失敬。

「じゃあ俺は特に何もしなくていいのか?」
「そうなるな」
 なら何処に居ようかな?牢に戻るのもありか?

『リュウお腹減った』
 あー、そう言えばもう昼か。リルは美食家だし牢の中じゃ旨いのは食えそうも無いな。

「ドワル王、悪いが俺達は国の外に出るぞ。問題無いか?」
「問題無い。後は俺の仕事だ」
「もう一つ頼みがある。お前の弟が俺の魔物の革を盗って行ったので取り返して欲しい」
「……あいつ盗みまでするようになったのか」
「あいつからすれば売らないから奪ったってとこかな?とにかくあの素材で服作って貰う予定だから返して貰う」
「分かった。まだ売ってなければ返す」
 売ってなければっか。
 ま、仕方ないか。ドワルがどうにかできるかは分かんないか。

「それじゃあお嬢、外に行こっか」
『うん』
「隠し通路を教えておく。そこから帰ると良い」
「ありがとドワル。おかげで安全に帰れそうだ」
 こうして俺とリルはフォールクラウンから出国した。



 ドワルが教えてくれた道からひさびさの外に出た。
「さて、何を食いにいこうか?」
「今日は鳥肉が食べたい」
 人間の姿に成ったリルが今日の献立を希望した。
 鳥肉か、この辺に居るかな?
 そう言えばここって鉱山だし生物っているのか?

「リルこの山に生物の気配ってある?」
「意外といるよ、食べれるかは分かんないけど」
「なら………登ってみるか」
 とりあえず飯になりそうな奴を探しながら登ってみるか。