2060年 10月31日 墓地にて―
華愛良は、1つのお墓の前で、立ち止まった。
「お父さん、私今年で22歳になったよ。彼氏の、雷吾くんとも、上手く行っててプロポーズされちゃった!お父さんにも見せたかったな、『指輪』。」
そんな時、お父さんが私のプロポーズを喜ぶ声が聞こえた。
(良かったなー。父さんが居なかった分幸せにしてもら
えよ、華愛良。)
「お父さん……。もう一度だけ、会いたかったな。」
私は、密かに涙を流した。
《田中家之墓 田中新一 ドルシー・ライラ》
(ドルシーって誰だったんだろう。)
そんな事を考えながら私は、母、亜紀の元へ帰った。
『幸せそうで、良かったね新一さん。』
『あぁ、そうだね。ドルシー。ありがとう最後の願いを叶えてくれて。』
『そんなことはいいのよ。気にしないで。それよりも。』
そう言って彼女は、華愛良を指差した。
『あ、あぁ。これだけは言わないとな。』
「「ずっと幸せで居てね。」」
〈完〉
華愛良は、1つのお墓の前で、立ち止まった。
「お父さん、私今年で22歳になったよ。彼氏の、雷吾くんとも、上手く行っててプロポーズされちゃった!お父さんにも見せたかったな、『指輪』。」
そんな時、お父さんが私のプロポーズを喜ぶ声が聞こえた。
(良かったなー。父さんが居なかった分幸せにしてもら
えよ、華愛良。)
「お父さん……。もう一度だけ、会いたかったな。」
私は、密かに涙を流した。
《田中家之墓 田中新一 ドルシー・ライラ》
(ドルシーって誰だったんだろう。)
そんな事を考えながら私は、母、亜紀の元へ帰った。
『幸せそうで、良かったね新一さん。』
『あぁ、そうだね。ドルシー。ありがとう最後の願いを叶えてくれて。』
『そんなことはいいのよ。気にしないで。それよりも。』
そう言って彼女は、華愛良を指差した。
『あ、あぁ。これだけは言わないとな。』
「「ずっと幸せで居てね。」」
〈完〉