久しぶりに頼んでみたものの、運ばれてきた時に後悔してしまう。
それぐらい、そのパフェはボリュームがあった。

「尚美ちゃんのすごい！おいしそう！」

富美子が目を輝かせている…。

「ちょっと、あげるよ…」

絶対全部食べきれない自信があったあたしは、富美子にそう言った。

「えっ！いいの！？」

小さなお皿をもらい、適当にわけて富美子に渡す。
嬉しそうにアイスクリームを食べている彼女の姿は、どこかで見た事があるような気がして考える。

あ…なんだ…。
アイツだ…。
氷メガネに、似てるんだ…。

嬉しそうにアイスを次から次と口に運ぶ富美子に聞いてみる。

「ねぇ、富美子。甘いモノ食べてる時ってさ、どんな気持ち？」

「え？？何よ～、尚美ちゃん、急すぎ」

富美子は口のまわりにクリームをつけたまま笑って答えた。

あたしはテーブルの紙ナプキンをとり、「口、クリームついてる」と言って富美子に渡した。

ごめんごめん、と言って口を拭いた後、富美子は言った。

「やっぱり、甘いモノ食べると幸せになるっていうか…。とにかく嬉しいし、なんか楽しいの。全部食べてなくなっちゃったらすごく悲しいし…」