「もう…俺も限界。お前がそばにいてくれないとさ…。俺…バカ、だから…」

「ほんとよ…。ほんとに…アンタはバカなんだから…。仕方ないから、そばにいてあげるわよ…」

かわいくないあたしはこの期に及んでまだそんな言い方しかできない。

「ほんと、かわいくねーな…。でも…いーよ…どんなお前でも…。俺には、尚美が必要だから…」

そして氷メガネの唇はさらに熱を帯び。
何度もその唇であたしはまた狂わされて…。

快感に身をよじりながらもっと高みを求めてしまう。

そしていつまでもその温もりに包まれていたいと…
思ってしまうのだった…。

きっとこれからも、あたしはかわいくない事ばっかり言ってしまうだろう。
でもいつだってコイツはあたしをあったかく包み込んでくれる。

分厚いレンズの下のその氷のように冷たかった瞳は…
いつの間にかあったかい、優しい瞳に変わっている。

その瞳を変化させたのは…
ほかの誰でもない、このあたし…。

だから…自信を持ってあたしはコイツにふさわしい女なんだって、思っていいんだ。

隣で眠る氷メガネ…
ううん、あたしの一番大切な人…敏生。

もう絶対にあなたを離さないんだから。
覚悟しときなさいよ…。

長い長い遠回りでやっと見つけた。

あたしの帰るべき場所は…
あなただったんだね、敏生…。