「それでね、一緒に食べに行きたいなって思ってるんだけど。あたし達と、アンタ達で」

「あたし達って、あたしと水谷さん？あ、子供はヤバいよね？」

あー…そっか。
子供はヤバいかもしれない。

「でも子供置いてけないよね？」

「うん…お姉ちゃんもまだ中学生だし、下もまだ小学生だからね…。でも平日なら、仕事中に出れるけどね。あ、そうするとグループ長が無理かな？」

そうよね…。
アイツは基本的に平日は内勤だから…。

「一回聞いてみるよ。アイツも富美子と話、合いそうだって言ってたから」

あたしの言葉に富美子がたじろぐ。

「あ、あたし、グループ長とは合いそうにないと思ってたけど…。ちょっと…苦手っていうか、あ！ごめんね、尚美ちゃんのカレシの事、変な風に言って…」

あ、そっか。
富美子はあの研修の時と、二人であたしの話で会った時のアイツしか知らないんだった。

「まあ、富美子がそう思うのも無理ないけど…。大丈夫だよ、あたしと一緒の時のアイツはかなり別人だから。話が合うっていうのはさ、多分アイツもアンタと張るぐらいグルメだし、甘党だからって意味」

「あー…、食べ物の話なら、できそうだわ」

富美子はよほどアイツの印象が悪いのね…。
ま、それも会えばわかるわよ。
きっとイメージ変わるから！