「うん…そうだよ、ね…」

「尚美ちゃんはさ、ここから離れた事ないから不安があるのもわかるよ。でもなんといってもグループ長がいるし、息子さんもグループ長の家族もいるわけだから。絶対大丈夫だと思うよ?」

ほんとにこの子は…
富美子が大丈夫って言うと、なんか大丈夫なような気がしてくるから不思議だ。
この子と話してると落ち着く。
安心してなんでも話せる。
絶対に否定しないでいてくれるし、何よりあったかいんだよね…。

「そだね…。前向きに…考えてみよっかな…」

あたしがはにかんだように言うと富美子も笑顔で「それがいいよ」と言ってくれた。

富美子と話して、なんだか心につっかえてたものがスルッと取れたような気がする。
やっぱり話して正解だった。

あ!そうだ!
あたし、まだ富美子に自分の計画を打診してなかったわ!

「ねえねえ、富美子。話は変わるんだけどね。アンタさ、絶品スイーツのお店って知らないの?和風でも洋風でもいいんだけど」

いきなりまったく転換された話題に、飲み物を吹き出しそうになった富美子が無理やり呑み込んでむせてしまう。

「ああ、ごめん、急に話変えちゃって…」

あたしは富美子の背中をトントンとたたきながら謝った。