ほんと、東京の夜って明るいよね…。
地元とは比べものにならない。

こんな夜でも明るい所で人間らしく暮らせるのかねー?

別にあたしは田舎が好きなわけじゃないんだけどさ。

それでもここまで都会には住んだ事がないだけに想像がつかないんだよね。

いつか…
あたしもやっぱりここに住むんだろうか?
氷メガネと結婚するんだったら…
こっちに住むんだよね、やっぱり。
どう考えたって、エリートの氷メガネが地方に来る事はもうないだろうし。
そうなればあたしが辞めてこっちに来るってのが常識なんだろうな。

でも…
なんとなくここに住んでる自分がつかめない。

なんか…
違う気がするんだよね…。

ま、いっか。
今そんな事考えても仕方ないもんね。
あたしはそう思って、頭の中をリセットした。

そしてベッドでスヤスヤと眠る氷メガネの頬に、もう一度優しくキスをした。