あたしはまた、コイツのドS魂に火をつけちゃったみたいね。
ま、それもあたし的には嫌じゃないんだけど。

あたしはイライラしている氷メガネの頬に、チュッと軽くキスをした。

「なんだよ…。急に…」

「イヤだった?」

「んなわけねーだろっ!もう、今夜は優しくなんてしてやんねーからな!」

どうぞどうぞ。望むところよ。

そして宣言通り、あたしを隅々までいじめ倒した氷メガネは、一日の疲労も手伝ってすぐに眠りに落ちて行った。

あたしもおんなじように疲れてはいたけど…。
なんだか色んな事がありすぎたせいで、逆に眠れなかった。
脳って疲れすぎてると、眠気を遮るのかね?

シャワーを浴びて髪をタオルで拭きながら、ホテルの窓からの夜景を眺める。